Jones式でいうところの[ʌ]は、IPAでも/ʌ/です。

この記号ʌは数学や文書校正でも使われていて、ウェッジ(wedge)、キャレット(caret)、ハット(hat)などと呼ばれることがあります。

この音は、
・唇を自然に開いた状態で
・舌の最も高い位置が舌の付け根付近にくるようにし
・舌と上あごの感覚を広めにとって
発音する音です。

上記三点を省略して、/ʌ/には『非円唇・後舌・半広母音』という名前がついています。

舌の位置のイメージ図です。
これはあくまで位置関係のイメージですので、実際は音の方を大切にしてください。
vowel-invV

[ʌ]の発音(/ʌ/)

/æ/の発音と似ていますが、/æ/は、舌の先が一番高くなるようにして、/ʌ/よりも上あごと下あごを少し狭くして発音します。/æ/の発音は後ほど解説します。

ちなみに
・/ʌ/は『非円唇・後舌・半広母音』
・/æ/は『非円唇・前舌・狭めの広母音』

/ʌ/の単語英国発音米国発音
strut(もったいぶって歩く)/strʌt//strʌt/
mud(泥)/mʌd//mʌd/
love(愛)/lʌv//lʌv/
blood(血)/blʌd//blʌd/
---
uncle(おじ)/ˈʌŋkəl//ˈʌŋkəl/
bunk(寝台)/bʌŋk//bʌŋk/
but(しかし)/bʌt, bət//bʌt, bət/
cup(カップ)/kʌp//kʌp/
swum(swim泳ぐの過去分詞)/swʌm//swʌm/

/æ/の単語英国発音米国発音
ankle(足首)/ˈæŋkəl//ˈæŋkəl/
bank(銀行)/bæŋk//bæŋk/
bat(こうもり)/bæt//bæt/
cap(帽子)/kæp//kæp/
swam(swim泳ぐの過去形)/swæm//swæm/

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