Joens式で言うところの[u]は、IPAでは/ʊ/もしくは/u/と考えてください。

ʊはギリシャ語のΩ(オメガ)を逆さまにしたような形の記号で、ラテンウプシロン(Latin Upsilon)といいます。馬の蹄鉄に似ていることから非公式に「蹄鉄のユー(horse shoe U)」と呼ばれることもあります。(ちなみに昔はこの音を表す記号としてʊの代わりに小文字ω(オメガ)の上を閉じた「ɷ(クローズドオメガ)」を使用していたそうです。)

/ʊ/と/u/は微妙に異なる音ですが、ほとんど区別できません。また/ɪ/と/i/のときと同様に、単語を発音する際には自然と正しい位置に舌が来るので、この二つを区別して覚える必要はありません。

この音は、
・唇をまるめて
・舌の最も高い位置が舌の付け根の付近にくるようにし
・舌と上あごの感覚を一番狭くして
発音する音です。

上記三点を省略して、/ʊ/は『円唇・後舌め・広めの狭母音』、/u/は『円唇・後舌・狭母音』という名前がついています。

舌の位置のイメージ図です。
これはあくまで位置関係のイメージですので、実際は音の方を大切にしてください。
vowel-u

[u](/ʊ/)の発音

短い母音です。/ʊ/。さあやってみましょう。私に続いて。この音が含まれるのは、たとえば、foot, put, good.さあやってみて。良く聞いて、私の後に続いて発音してください。foot, put, good.良いですね。

/ʊ/の単語英国発音米国発音
foot(足)/fʊt//fʊt/
put(置く)/pʊt//pʊt/
good(良い)/ɡʊd//ɡʊd/

[u:]の発音

[u:]は、[u]を伸ばした長母音です。IPAでは/u:/と考えてください。

/uː/の単語英国発音米国発音
goose(ガチョウ)/ɡuːs//ɡuːs/
two(2)/tuː//tu/
blue(青)/bluː//blu/
group(グループ)/ɡruːp//ɡruːp/

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