まずはお試しあれ!

そもそも、発音とはいったい何なのでしょうか。
まずは、何も考えずに、「アー」と言いながら次のことをお試しください。

  • 唇は固定して、舌だけを動かす(真ん中や奥を持ち上げてみたり、まるめてみたり)
  • 舌は固定して、唇だけを動かす(横に広げたり、丸めたり。あごも同時に動かして。)
  • 舌も唇も自由に動かしてみる
  • 唇と舌を動かさないように意識しながら、高い声から低い声に変えてみる

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いかがででしたか?

舌や唇の形、あごの開き方を変えるだけで、「ア」の音が「イ、ウ、エ、オ」すべての音になることにお気づきになりましたでしょうか。また、「ア、イ、ウ、エ、オ」では表せられない他の母音も発音できたのではないかと思います。

意外と知らない発音のしくみ

しばらく上記のことを試していると分かりますが、母音の発音はすべて「舌の形、あごの開き方、唇の形、(のどの奥の開き方)」で決まります。

では声帯は何をしているのでしょうか。実は、声帯は空気を一定の周期で振動させているに過ぎないのです。声帯が発音をコントロールしているような気がしてしまいますが、実はそうではありません。極端なことを言ってしまうと、動物も人間も、声帯の役割はほとんど同じなのです。

また、「太く男らしい声」や「カナリアのような声」といった「声の高低」は、のどの奥の広がりも関係しています。ただしこれは発音とは直接関係ない、どちらかというと声質の問題となります。

さぁ、ここまで理解して頂けれたら、もうどこの国の言葉も怖くありません。

母音は「舌の形、あごの開き方、唇の形」で決まる。実はこれが、国際音声記号の基本になっている考え方なのです。

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