スクラブルゲーム会・開催例(2011/4/17)

4/17のスクラブル・ゲーム会にご参加頂いた皆様、ありがとうございました。

英語の会スクラブルゲーム会4/17の結果写真

ゲームの結果

前回は準備の関係上、携帯用の小さなゲーム盤でしたが、今回は米国より取り寄せた大きいサイズのゲーム盤を使いました。駒も大きめの木製で、前回より扱いやすかったかと思います。

なごやかな雰囲気の中、普段は使いそうにない英単語を調べたり、知っている単語でもスペルを確認したり、得点の上がる配置を考えたりしました。

参加者同士での交流も楽しみのひとつです。今回は新しく来られた方と、ご見学の方もいらっしゃいました。また機会をみて開催したいと思いますので、これをご覧の方も、ぜひ息抜きとして一度ご参加頂ければと思います。

また、英語の会に登録いただいて、まだご参加されていない方も、会の様子を探るひとつのきっかけとしてもご参加頂ければと思います。

 

発掘した単語

以下は、ゲームで登場した気になる単語一覧とその解説です。
ARTY, BLOW, DOE, EON, GOB, KOI, NEON, NOD, NODE, NUB, PENAL, RESALE, RICK, TEASE, TENDER, UTE
このうち、GOB は以前も出てきた単語です。普段目にしない単語ですので再度掲載します。

その前に、ご参加頂いた皆様、それぞれの単語、覚えていますでしょうか。

ARTY : He is arty!
BLOW : When the wind blows.
DOE : stag and doe / buck and doe
EON : over the eons
GOB : a gob of whipped cream
KOI : koi breeder
NEON : neon lamp
NOD : A nod is as good as a wink to a blind horse
NODE : branching node
NUB : nub of the matter
PENAL : Penal Code
RESALE : real-estate held for resale
RICK : rick of hay
TEASE : Don't tease me!
TENDER : Love me tender.
UTE : He drove a farm ute.

 

ARTY

[ɑ'ːrti] 発音確認

[形容詞]
(A)芸術家気取りの、芸術品を気取った、芸術品まがいの
(B)パーティ(ニューヨークスラング)

"arty-farty" 「芸術家気取りでくだらない」

「アートっぽい、けれど何か違和感がある」という感じでしょうか。Bの意味はパーティがなまったものでしょうね。これは比較的覚えやすい単語と思います。

BLOW

[blo'u] 発音確認

[名詞/自動詞/他動詞] (DUO:785)
(A)殴打、一撃、攻撃
(B)(空気や風などの)一吹き、鼻かみ
(C)(風が)吹く、爆発する、(タイヤが)パンクする、(ヒューズが)飛ぶ、鼻をかむ
(D)~を吹く、吹き飛ばす、爆発させる、忘れる、浪費する、台無しにする

"when the wind blows" 「風が吹くとき」

日本語で「ブロー」といえば、一般的にはドライヤーで髪の毛をスタイリングすることをさします。これと全く同じイメージで、blowは「吹き付ける」イメージです。風のように吹き付ける一撃や、爆発の爆風などを思い浮かべれば、連想できる意味がほとんどですね。
「台無しにする」というのは、「風の一吹きで何もかもが飛ばされてしまう」ようなイメージでしょう。
なお、娼婦が出てくるアメリカの映画では blow job という言葉が出てくることがあります。これは男性をblowさせるお仕事という意味から来ているそうです。
過去形は blew、過去分詞は blownです。ブロー、ブルー、ブロウンとまとめて覚えてしまいましょう。[blo'u] → [blu'ː] → [blo'un]

DOE

[do'u] 発音確認

[名詞]
(A)雌鹿 (メジカ)/(うさぎ・羊・ヤギなどの)雌(メス)
(B)(俗)金銭、金

"stag and doe party" 「(カナダ)婚前パーティ(結婚資金集めなどを目的とする)」
"The doe was feeding." 「その雌鹿はえさを与えられていた」

英語では動物の名称に関する単語が数多くあるように感じます。たとえば、鹿(シカ)という言葉だけでも、deer, buck, stag, hart, hind, roe, fawn, moose, bull, cow, calf など、それこそ覚えきれないほどあります。日本でもヘラジカやニホンジカなど、種類ごとに固有の名称がついていますが、末尾には必ず「シカ」という言葉がついているので、比較的連想しやすい名称になっていると思います(ただしトナカイなどの例外もあります)。 英語圏でも最後に deer をつけて buck deer や stag deer などと表現することもありますが、普通は stag や doe それだけで意味をなしてしまうので、どうにも分かりにくいですね。 さらに、オスとメスの区別があることや、子供などは名称が異なることなども、単語の多さを感じさせる原因になっているように思います。この英語と日本語の違いは、もしかすると、狩猟生活が長く続いた欧州系の民族と、農耕と漁業が主体だった日本人との違いが表れたものなのかもしれません(勝手な想像です)。

Animal
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さて本題に戻ります。シカ科動物の総称を deer といいます。そして一般的にオスは buck, メスは doe, 子鹿はfawn というそうです。米国で一番大きいヘラジカ( moose )の場合、オスは bull、メスは cow、子鹿は calf ( カーフ[kæ'f] ) というそうです。そしてアカシカ( red deer )のオスは stag, メスは hind というのだそうです。
"doe"が有名なのは、サウンドオブミュージックの『ドレミの歌』でしょう。日本語ではドはドーナツのドと歌っていますが、英語では、doe のドです。
ちなみに、アメリカで有名な「シンプソンズ」というアニメで、主人公ホーマーが何か失敗をやらかしたときに言う「ド!」というセリフがあります。アメリカ人ならほとんどの人が知っているこのフレーズは、"D'oh!"という感嘆詞であって、ここで出てきた雌鹿とはまったく関係がありません。

EON

[i'ːən] 発音確認

[名詞/動詞]
(A)(天文)10億年
(B)永劫、無限に長い年月

"over the eons" 「長い年月を経て」

AEONという有名な英会話教室がありますね。このAEONもEONもどちらも同じ意味をもちます。語源はラテン語で永遠を表すaeonからきています。英会話のイーオンも、スーパーのイオンも、どちらもこの「永遠でありたい」という願いのこもった名前だったのですね。ちなみに、マイナスイオンなどというときのイオンは「ion」で、英語の発音は日本語の発音と違って、[a'iən] アイオンと発音します。

GOB

[gɑ'b] 発音確認

[名詞/動詞]
(A)粘度・クリームなどの塊
(B)大量、多数
(C)口
(E)(特にアメリカの)水兵
(F)つば(痰)を吐く

"a gob of whipped cream"「ホイップクリームの塊」
"He has gobs of money."「奴はしこたま金をもっている」
"Shut your gob!" = Shut up!

これは前回のゲーム会でも出てきた単語ですが、聞き慣れないと思いますので再掲載します。
ヨーロッパの民間伝承の想像上の生き物で、ハリーポッターにも登場する小悪魔「ゴブリン」に関連付けると、このGOBも覚えやすいかもしれません。ゴブリンは、ヌメヌメした塊で、水兵のように力強く口から沢山のよだれやつばを吐きそうですよね。ゴブリンの語源は、フランス語のGobelもしくはギリシャ語のKobalos、どちらも(いたずら好きの?)精霊を表すようです。GOBの語源は古代ゴール語のgobbo、ゴクリと飲み込む音から来ているようですので、語源は異なるようです。

KOI

[kɔ'i] 発音確認

[名詞]
ニシキゴイ(錦鯉)

これは覚えやすいですね。日本のニシキゴイを、英語ではそのまま koi といいます。観賞用なので特別な名前で呼ばれているのでしょう。普通の鯉は carp [kɑ'ːrp] といいます。野球の広島東洋カープのカープも鯉が由来で、Wikipediaには 『広島市を流れる太田川は鯉の産地、しかも原爆で焼け落ちた広島城は“鯉城”とも呼ばれていたため、球団名を広島カープとした』 とあります。

間違いだらけのカタカナ英語―知らないと恥をかく外来語の基礎知識 (学研新書)
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その他日本語がそのまま使われている例としては、tempura, sushi, sumo, judo, karate, karaokeなどがあります。これらの外来語(借用語)は、以下のサイトに列記されていますのでご興味のある方はどうぞ : List of English words of Japanese origin

このサイトを参考にして、日本語だらけの英文を作ることも簡単にできそうですね。 たとえば、「その着物を着た班長は、財閥系列企業の先生で、少し狸に似た柴犬を飼っている」を英語に直してみると、The hancho in a kimono is a sensei of zaibatu keiretu company and has a shiba inu that looks sukosi like a tanuki. という風になるのでしょうか。もはや日本語としか思えない文章です。ただ発音は異なるので、一応外国語のように聞こえるかもしれません。たとえばkimonoはキモーノ、tanukiは、タヌーキという風に発音するはずです。

NEON

[ni'ːɑn] 発音確認

[名詞]
ネオン、ネオンライト、ネオンサイン

イギリスの化学者ウィリアム・ラムゼーが1898年に発見した元素、ネオン。「新しい」を意味するギリシャ語「neos」から命名されました。 さて、ここで、私が疑問に思うこととして、ほぼ永久に使い続けるものに対して「新しい」という接頭辞をつけるというのはどうなのでしょうか。いつまでも新しいわけではないでしょうし、他にもっと新しいものが出てきたときに困ることはないのでしょうか。それに、ある元素にだけ「新しい」なんてつけてしまったら、他の元素が陳腐に見えてしまわないでしょうか。考えてみれば、そういうものに対して「新しい」という接頭辞をつけることは、たった一回だけ可能なのだと思います。つまり、「早いもの勝ち」なわけですね。ということで、みなさんもそういったものを見つけたら、いち早く「新しい」という接頭辞をつけることをおすすめします。「新しい英語の会」とか。ちなみに、新幹線はそのまま Shinkansen と言ったり、bullet train=弾丸列車と表現したりするそうです。

NOD

[nɑ'd] 発音確認

[名詞/動詞]
(A)うなずき/同意
(B)うなずく/眠くてこっくりする
(C)うなずいて~を示す/あごで指し示す

"A nod is as good as a wink" 「一を聞いて十を知る」
"A nod is as good as a wink to a blind horse" 「うまの耳に念仏/一を聞いて十を知る」

新版 英語のことわざ
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nodで面白いのは、上に記したことわざです。"A nod is as good as a wink" 「うなずくのもウィンクするのも同じことだ」。これは『センスのある人ならば、うなずくのもウィンクするのも同じで、すぐにその意を介しますよ』、ということでしょう。「一を聞いて十を知る」と訳されることが多いようですが、少し違和感がありますね。二つ目のことわざ"A nod is as good as a wink to a blind horse"も違和感バッチリです。なにせ全く異なる二つの意味に取れるのですから。これは一つの理由として、上のことわざが先に出てきて、そこにあとで "to a blind horse" が付け加わったのではないでしょうか。元々の方の意味で使われる場合には「一を聞いて十を知る」になります。もう一つの「馬の耳に念仏」に関しては、『盲目の馬(blind horse)には、うなずこうが、ウィンクをしようが、まったく意味がありませんよ』ということでしょう。『盲目の馬=見た目の判断に頼らない人』という意味であれば、「一を聞いて十を知る」になります。どちらの意味で用いられているかについては文脈で判断することになるかと思います。

NODE

[no'ud] 発音確認

[名詞]
こぶ/節(ふし)/中心点

"branching node" 「分岐節」
"lymph node" 「リンパ節」

nodeの語源は、ラテン語のnodus「結び目/肉のこぶ」から来ているそうです。たとえば、ヒモをつかって網を作る際に、網の結び目がnodeとなります。nodeからはいくつかのヒモがでており、そのヒモを通して別のnodeにつながっていたりします。ちなみに、ネクタイを結ぶときにできる「ノット:結び目」knotも、このnodusが語源になっています。木の枝の分岐点もnodeです。枝の方はbranchといいます。

NUB

[nɑ'b] 発音確認

[名詞/動詞]
(A)要点、要旨、中心
(B)魅力の無い人
(C)小さな断片、塊、こぶ
(D)内野にゆるいゴロを打つ

"nub of the matter" 「問題の核心」
"a nub of coal" 「石炭の小さな塊」

このnubは、knobのなまりとされています。knobとは、いわゆる「ノブ」のこと。取っ手とか、バットのグリップエンドのことを言います。野球で、内野にゆるいゴロを打つ、つまり「ボテボテ当たり」のことをnubというのは、「小さなもの」とか取るに足らないといったニュアンスから来ているのでしょう。

PENAL

[pi'ːnl] 発音確認

[形容詞]
(A)刑罰の、刑事上の、刑法の
(B)刑罰の対象となる
(C)過酷な

"Penal Code" 「刑法」
"penal servitude" 「懲役刑」
"penal charge" 「罰金」

日本語でも一般的に使われている「ペナルティ」の形容詞形と考えると覚えやすいですよね。発音は[ピーナル]です。

RESALE

[ri'ːse`il] 発音確認

[名詞]
再販売、追加販売、転売

" real-estate held for resale" 「販売用不動産」

これも覚えやすい、そのままリセールです。

RICK

[ri'k] 発音確認

[名詞/動詞]
(A) わら・干草などを積み上げた山
(B) かるい捻挫(英)
(C) わら・干草などを積み上げる
(D)捻挫する、筋を違える(英)

"rick hay" 「干草の山」
"have a rick in one's neck" 「首の筋を違える」

干草、まぐさ、わらなどを積んで山にした状態を指します。捻挫の方は捻った音から来ているのかもしれません。

TEASE

[ti'ːz] 発音確認

[名詞/動詞]
(A)(しつこい)からかい、いじめ/ふざけてからかう人
(B)(しつこく)いじめる、からかう、悩ます
(C)とぼける、もったいぶる
(D)(ブラシで)毛を逆立てる

"Don't tease me!" 「からかわないで!」
"brain teaser" 「難問」
"teased hair" 「逆立ててボリュームをもたせた髪」

もともとは、古英語のtaesan「引っ張る、引き離す」から来ており、「針状のものを使って、麻や毛糸をすいたり毛羽立てたりする」というニュアンスだそうです。毛をすくという仕事は、よく引っかかるなどやっかいな仕事ですので、そこから「悩ます」という意味も出てきたのかもしれません。ちなみにteaserというと「男をじらす女」という意味があるそうです。商品の詳細を伝えない、なんだか良く分からないけれど気になってしまうような短い宣伝広告のことをティザー広告と言ったりしますが、こちらも、『じらす、気分をくすぐる宣伝』 というようなニュアンスでしょう。

TENDER

[spe'i] 発音確認

[形容詞/名詞/動詞]
(A)やわらかい/未熟な/やさしい
(B)提出、申し込み/入札/弁償
(C)提出する、入札する/弁償する

"Love me tender" 「やさしく愛して」
" tender steak" 「やわらかいステーキ」
"bid and tender" 「入札」

やさしく愛して [DVD]tender には、主に「やわらかい」という意味と「入札」という意味があり、語源が異なります。やわらかいという意味の方は、ラテン語のtenerem「やわらかい/繊細な/若年の」から来ています。 入札の方は、ラテン語のtendere「伸ばす、広げる」から来ており、そこから「申し入れる、公式に提出する」というような意味に変わり、「入札」となりました。ところで、入札といえば"bid"という単語があります。tenderとbidに大きな違いは無いようですが、どちらかというと、bidの方は価格だけに注目した入札なのに対して、tenderは特定の価格でサービスを受けることなどより条件を重視したような入札という意味のようです。最近良く耳にする、株式公開買付け「TOB」はTake Over Bid の略ですが、アメリカでは Tender Offer Bid と表現することもあるようです。

UTE

[júːt] 発音確認

[名詞]
小型ピックアップ(豪)

"farm ute" 「農場で使う小型ピックアップ」

ute とは、以下の写真に示すようなもので、乗用車の後部が荷台になっており、屋根がないタイプの車を指します。語源は、coupe utility 、クーペは2ドアのスポーツタイプの車、ユーティリティーは多目的のという意味です。uteは主にオーストラリアやニュージーランドで使われています。愛称のようですね。

ute by colros

 

以上で解説は終わりです。

次回のスクラブル会でも、新しい単語をどんどん見つけていきましょう☆

それぞれの単語にまつわる興味深いエピソードなどありましたらぜひお知らせください。

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